たまにしか使わない金庫の場合、金庫の鍵や暗証番号の保管などが曖昧になってしまう方がいらっしゃいます。そういう方に多いのが、いざ金庫を開けようとしたときに鍵がなかったり、暗証番号がわからなかったりで開けられなくなるケースです。今回のご依頼もそのような事情からのものでした。
お客様は埼玉県川越市でファストフード店をしているオーナー様でした。ご依頼の内容は店舗に置いてある金庫を開けてほしいというもの。どのような状況なのか詳しくお話を聞いてみると、そのファストフード店では、お店の売り上げ金の一時保管と売り上げ帳簿を金庫で保管していたそうですが、家族経営だったこともあり、金庫の鍵や暗証番号は特定の人が管理しておらず、必要な時に誰かが開け閉めをしていたそうです。鍵や暗証番号が記載された用紙も特定の場所に管理するといったことをしていなかったため、昨日金庫を開けようとしたときに鍵と暗証番号が見つからず開けられなくなってしまったそうです。最後に開けたのが誰なのかもわからない状態で、とりあえず店舗中を探したそうですが、とうとう鍵と暗証番号は見つからなかったということでした。
お客様は売り上げ帳簿を確認しなければならなかったらしく、今日中に金庫を開けてほしいというご希望です。緊急でのご対応となりました。現場までは国道254号線をメインに使い、三番町通りに抜けて向かうことで20分ほどで到着できました。まずは店舗のオーナー様とご挨拶を交わし、金庫の置いてある事務所へと案内していただくと、イトーキ製のニューゴールドセーフハイガード2が置いてありました。イトーキは国内メーカーの中でも品質の良い製品を開発している優良企業です。イトーキ社の看板製品の中にニューゴールドセーフシリーズがあります。今回のニューゴールドセーフハイガード2は耐火性能が2時間と長時間火災に耐えられるだけでなく、金庫を破壊して金品を盗み出す犯行にも耐えられる防盗性能も向上させた上位機種になります。ダイヤル錠は100万変換ダイヤルを採用しているため、金庫の専門家でなければダイヤル合わせで鍵を開けることはできません。
さっそく金庫の鍵開け作業にとりかかりました。お客様のお話では、金庫の鍵と暗証番号を記載した用紙を金庫内に閉じ込めてしまった過去があるらしく、もしかしたら今回も金庫内にあるかもしれないということでした。まずはダイヤル錠を開けていく作業を行います。専用の工具をダイヤルにセットして慎重にダイヤルの鍵開けを行います。次にシリンダー錠のピッキング作業です。ピッキング工具を鍵穴に差し込み鍵開けを行うこと40分ほどで、ピッキングも無事に終了。合計で70分ほどお時間をいただきましたが問題なく金庫の扉を開けることができました。
お客様に金庫が開いたことをお伝えし、最終的な確認のため中身の確認をしていただくと、「やっぱりあったー！」というお客様の叫び声。案の定金庫の中に鍵と暗証番号の用紙が入っていたようです。今後は金庫の鍵の管理も徹底しますとお客様からのお言葉をいただいたので、ひとまず安心しました。大切なものを管理する金庫だからこそ、その鍵の管理はしっかりとしなくてはなりません。今回は金庫の鍵開け作業のご依頼ありがとうございました。
