金庫には様々な種類のものがありますが、今回開けた金庫はダイヤル式の錠をもつエーコー製の金庫でした。金庫を開けてほしいというお電話をいただいたのは、横須賀市内にある企業の担当者様からです。お客様のご希望は今日中に会社のオフィスにある金庫を鍵開けしてほしいというもの。金庫は大切なものを安全保管する道具です。当然ながらあらゆる不正解錠に対抗するための技術が詰め込まれているので簡単に開けることはできません。当社と同業の鍵屋でも、物によっては金庫の開錠依頼をお断りしてしまう業者も存在します。しかし緊急鍵当番では金庫の開錠をもっとも得意としています。在籍する多くの錠前技師は経験豊富で、開業から数百を超える金庫を開けております。考え得るあらゆる手段をもって確実に金庫の中身を傷つけずに取り出せます。今回のお客様のご依頼も当然緊急対応で出動することになりました。
横須賀市の現場までは、国道134号線を使って向かいます。到着までには40分ほどの時間が予想されるので、作業車内で今回の作業をシュミレーションしていきました。お客様のお話ではオフィスに置いてある金庫は高さが80cm程で、横幅は60cmくらいとおっしゃっていたので、間違いなく業務用の金庫になります。メーカーはエーコー製で、ダイヤル式の錠前がついていて、4つの暗証番号を合わせることで金庫が開けられる仕組みだという処までは情報が得られていました。金庫が開けられなくなってしまった原因は、ダイヤル錠の暗証番号が分からなくなってしまったとうもの。暗証番号忘れは金庫トラブルの中でも特に多くご相談いただく案件です。お客様の会社では金品や貴重品は金庫にしまうことはしていなかったようで、業務上の重要書類や契約書など、主に書類系の保管をメインに使用していたそうです。金庫ダイヤルの暗証番号は担当者がメモをして保管していたそうですが、以前行った社内の大掃除のときにメモをどこかに紛失してしまったようです。暗証番号が分からなければ一般の人には金庫を開けることはまず不可能です。強引に破壊して開けようとしても、開け方を熟知していなければまず開けることは無理でしょう。想定できる4枚座のダイヤルの鍵開けを頭の中でシュミレートしながら現場に到着、早速作業を開始しました。
問題の金庫はエーコー製の耐火金庫CS-90です。CS-90は金庫の中では中型の大きさが特徴のシリーズです。オフィスの限られたスペースを有効的に使うことができるため、エーコーの中でも人気の商品になります。耐火性に優れ約2時間もの間、金庫内部の物を守ってくれます。万一ダイヤル錠が破壊されてしまった際にもリロッキング装置が作動し扉が開かないようロックされるので、防犯対策もバッチリです。そんなCS-90のダイヤル錠は100万変換ダイヤルとよばれる代物。このダイヤル開錠を行うのはプロの鍵屋でも大変ですが、当社では想定の範囲内です。到着までにシュミレートした方法を忠実に行い50分程度で無事に金庫を開けることに成功しました。今後、もし金庫が開かないトラブルが発生したときは、いつでもご相談ください。すぐに駆けつけてどんな金庫も開けてみせます!