ワンドアツーロックはなぜ安全?
近年では戸建て住宅やマンション・アパートなどの賃貸住宅のどちらにもワンドアツーロック仕様のドアが組み込まれている場合が多くなりました。新築の戸建て住宅ならほぼ100%の確率でワンドアツーロック仕様になっていると思います。この状況は、いかにワンドアツーロックが防犯上有効であるかを物語っています。ではなぜワンドアツーロックが防犯対策になるのでしょうか。
単純に鍵が1つよりも2つ付いている方が安全なのでは、というご意見もございますが、ここには空き巣や泥棒の犯罪心理をついた科学的な理由があります。空き巣犯が住宅の侵入にかける時間はおよそ2分から5分程度といわれています。5分以上鍵開けに時間がかかるケースでは、空き巣の半数が侵入をあきらめるそうです。また侵入に7分以上の時間がかかるようなケースでは、9割以上の空き巣が侵入をあきらめることが多いのです。なぜなら空き巣が侵入を試みている状況というのは当然家の外側になり、物陰や障害物が空き巣犯を覆い隠してくれるような状況がなければ、ご近所さんや通りすがりの人に目撃される可能性が最も高くなる瞬間だからです。
空き巣の心理からすれば、そのようなリスクのある瞬間はできるだけ短くしたいと考えます。ですから空き巣や泥棒が狙いをつける家というのは、お金持ちそうな家ではなく、入りやすそうな家なのです。そのような視点で物色している空き巣たちにしてみれば、ワンドアツーロックの住宅はなるべく避けたい家にはいることになり、まず狙われるリスクを減らすことができます。逆にいえば玄関に鍵が1つしか付けられていない家は、ターゲットになりやすいということです。このような状況の住宅にお住まいの方は、まずは鍵の防犯性能を見直してみることが大切です。
最新の防犯対策用の鍵では、鍵の不正解錠のテストで5分以上耐えられる性能の鍵も多く発売されています。ご自身の玄関の鍵がどの程度防犯性能があるものかを把握して、もし防犯性能上問題があるような鍵が取り付けられていた場合は、防犯性の高い鍵に交換するか、ドアに補助錠を取り付けてワンドアツーロック仕様にすることをおすすめします。