先日はテンキー式の金庫の開錠作業をおこなってきました。
お電話をいただいたのは埼玉県川口市にお住まいのお客様です。ご相談の内容は、自宅に置いてある金庫の暗証番号を忘れて開かなくなってしまったので金庫の鍵開けを頼みたいというものです。当社ではあらゆる金庫メーカーに精通した経験豊富な鍵師がおりますので、すぐに鍵開けできますよとお伝えし、金庫の鍵開けを行うことになりました。まずは開かなくなってしまった金庫の大きさをお尋ねすると高さが70～80cmくらいで横幅は50cmほどということでした。大きさ的には業務用金庫なのですが、ご自宅に置いてあるということは、自宅でお仕事をされている方なのかと想像しました。次に金庫の施開錠のタイプを聞くと、暗証番号をボタンで入力して鍵を開けるテンキータイプの金庫です。ある程度の情報がわかったところで、金庫の開錠道具を持ってお客様のもとへ伺いました。
お聞きした住所へ行ってみると川口市内の高級住宅街でした。まわりにある民家はそろって高そうな外観をしています。そんな中でも回りに引けをとらない高級感のある家がお客様のご自宅でした。自宅に業務用金庫があると言っていたので、自宅ワーカーなのかと思っていましたが、単純にお金持ちの方だったんですね。現場到着の連絡をするとすぐにご自宅の中に招き入れていただきました。金庫はお客様が使用している書斎に置いてあります。拝見するとセントリーのセキュリティー保管庫T8-331でした。セントリーのセキュリティー保管庫はラグジュアリー感をコンセプトに作られた金庫です。外観はブラックで統一され金庫ながらに高級感を漂わせています。また、金庫内部も全面にカーペット生地を採用していて、傷つくのを避けたい宝石や腕時計などの宝飾品の保管に最適な構造となっているのも特徴です。金庫の扉は分厚いスチール製なので荒っぽい力任せの金庫破りにも耐えられる仕様です。ですがセキュリティー保管庫は耐火金庫ではないため、書類やデータメディアの保管には不向きなところが玉に瑕でもあります。
さっそくお客様に断りをいれて、セキュリティー保管庫のテンキー開錠作業に入らせていただきました。私は今回の金庫の鍵開け経験はないのですが、テンキー式金庫の鍵開けは過去に何度も経験をしています。テンキー金庫の開錠方法は熟知していたので、まずはオーソドックスな方法でテンキー開錠を試みていきます。まずはテンキーのカバーを取り外して中身の基板をむき出しの状態にします。そこから基板の構成を探りながら金庫の開錠をおこなうこと70分ほどでしょうか。無事にセキュリティー保管庫の扉を解除することに成功しました。鍵が開いたことをお客様に報告して、実際に金庫が開いていることを確認してもらいます。お客様が金庫の扉を開けるのを傍らで見守っていましたが、やっぱり金庫内にはすごいものが入っていました。自分が住む世界とは別の世界を垣間見たような貴重な経験をさせていただいた気分になりお客様のもとを離れました。今回は業務用テンキー金庫の開錠のご依頼をいただき、ありがとうございました。
