皆さまの中にもご家族の介護にご苦労されている方がいらっしゃると思います。日頃からのお世話もさることながら、特に大変なのはご家族が認知症になってしまった場合です。今回ご依頼をいただいたのは認知症のご家族による徘徊にお悩みのお客様からでした。
ご連絡をいただいたのは埼玉県川口市にお住まいのお客様です。ご要望は玄関の鍵を交換してほしいというものでしたが、条件として家の内側から開けることができない鍵をご希望でした。詳しくお話しを聞いてみると、お客様宅には70代のおばあ様がいらっしゃるそうなのですが、数年前から認知症を患い、自宅で介護生活を送っているそうです。ところが数週間前から認知症の症状が悪化し、おばあ様が夜中に近所を徘徊してしまうことが起きたそうなのです。川口市のお客様宅は外に出るとすぐに幹線道路や電車の踏切がある地域で、交通事故などが頻発していて警察も巡回を強化している地域だそうです。幸いおばあ様が徘徊をしてしまった時は、大事にいたる前に警察に保護されたようで事なきを得たらしいのですが、警察の方からも徘徊に対する対策を行うように指導を受けたと言います。
そんなことがあってからしばらくは夜中も家族でローテーションを組んでおばあ様の徘徊を防いでいたそうですが、そんな生活が長く続くわけがなく、家族の負担を軽減させるために徘徊防止グッツを探し歩いたところ、鍵による徘徊防止対策が有効だという情報を聞き、当社へご連絡となったそうです。お客様からは電話口からでも切実な思いが伝わってきます。すぐにでもお力になれるとすれば、徘徊防止にも役立つ鍵に玄関の鍵を交換するということをご提案させていただきました。徘徊防止の鍵は、すべての玄関の鍵と交換できる訳ではないので、まずはお客様宅の玄関の状態をお伺いし、後日適合する交換用の鍵をお持ちして川口市内のお客様宅を訪れました。
まずは弊社でご用意したいくつかの鍵の特徴をお客様にご説明させていただきました。その結果今回お客様にお選びいただいたのは、家研販売がリリースしているセーフティサムターンという鍵に交換することに決まりました。セーフティサムターンは家の内側にあるサムターンに鍵が取り付けられていて、脱着ができるようになっています。サムターンを取り外した状態では、内側から鍵を開けることができない仕組みになっているので、ご家族が就寝中などはサムターンを外しておけば、おばあ様の徘徊を事前に防止することができます。
あらかじめお客様宅の玄関の鍵の状況をおうかがいしていたので、鍵交換作業もスムースに行うことができました。セーフティサムターンの鍵交換が済んだあとに、鍵の使い方をお客様にご説明してすべての作業は終了です。お客様からは「これでゆっくりと眠ることができる」と喜びの言葉をいただけました。認知症による徘徊を食い止めるには大変な労力が必要です。しかし鍵交換ひとつで大きな安心を得られることができます。徘徊にお悩みのお客様はぜひ一度当社へご相談ください。