近年の日本では深刻な介護問題が発生しています。介護が必要なご老人が増加することに比例して徘徊によるトラブルも増え続けています。今回はご家族の徘徊による外出を防止したいというお客様のご依頼で東京都世田谷区へ行ってまいりました。
お電話をいただいたお客様のご要望は、同居している80代の祖母の徘徊を未然に防ぎたいというものでした。詳しくお話しをお伺いすると、お客様は世田谷区に親子3世代同居で生活をしているということなのですが、数年前まで元気だったご主人様のお母様がここ1年ほどで急激に衰えてしまったらしいのです。最初は足が痛くなったり、腰が痛くなったりと身体的なものが主だったため、家族で協力しながら自宅介護をしていたそうです。ところが3ヶ月ほど前から認知症の傾向が出始め、言動がおかしくなっていったといいます。かかりつけの病院では認知症を発症したと診断され、今後の介護をどのようにしていくか悩んでいた矢先に、お母様の徘徊が始まってしまったということでした。
最初の徘徊は2週間前、ご主人が就寝前にお母様の部屋へ様子を見に行くと、姿がなかったそうです。家の中を探しても見つからず、玄関へ行ってみると鍵が開けられていたそうです。家族全員で急いで近所を捜索して、無事に保護にいたったようで事なきを得たらしいのですが、先日2回目の徘徊が起こってしまい、その時は近所の線路沿いを歩いているのをパトロール中の警察官に保護されたということでした。どちらの徘徊も深夜に起こったため、気付くことができなかったということでした。こんな状態が続いてしまっては、いつお母様に不慮の事故が起こってもおかしくないと、当社へ徘徊防止対策のご依頼となったようです。
お客様のご希望はなるべく早く対応してほしいというものだったので、その日のうちに世田谷区内のご自宅へ伺うことになりました。お客様宅は2階建ての戸建て住宅で、1階にある玄関には2つの鍵が取り付けられているドアが設置されています。今回当社がご用意した徘徊防止用の鍵は、設置が簡単な補助錠タイプの製品で、フキ社のスマートリムロックRという鍵です。スマートリムロックRは、室内側のサムターンを取り外すことができるため、玄関を施錠後にサムターンを外しておけば、お母様が勝手に出て行くことを防ぐことが可能です。また、暗証番号入力式のデジタルロックのため、外部からのピッキングによる不正解錠もできません。防犯性と徘徊防止機能を兼ね備えた鍵であることをご説明すると、お客様も気に入ってくださり、すぐに鍵の取付作業となりました。
スマートリムロックRは、既存の取り付け穴をそのまま使用することができるため、箱受けでも平受けでも対応が可能なところが便利な鍵です。お客様宅の玄関についている補助錠を取り外して、そこへスマートリムロックRを鍵取り付けしていきます。作業自体は30分ほどで完了し、お客様に鍵の使い方などのご説明をさせていただきました。これで安心して生活ができると、お客様に喜んでいただけたので本当に良かったです。今回は徘徊防止対策での鍵取り付けのご依頼ありがとうございました。
