皆さまは自分の家の鍵を家族以外の人間が持っているという危険性を考えたことがあるでしょうか？今回ご依頼をいただいたのは、そんな怖い経験をしたお客様からでした。
お電話は埼玉県所沢市在住の方からで、現在住んでいる所沢市内の分譲マンションの玄関の鍵を交換したいというご相談でした。くわしくお話しを伺ってみると、お客様宅では昨日泥棒の被害に遭ってしまったということでした。家族が外出中の時間帯を狙われたらしく、室内は荒らされ置いておいた数点の貴重品が盗まれてしまったといいます。幸い銀行の通帳や印鑑は自宅以外に預けていたということで、被害は免れたらしいのですが、警察の現場検証のときに警察の方から「今回の侵入はピッキングなどの不正解錠ではなく、合い鍵を使って入られた可能性があります。心当たりはないか？」と質問をされたそうです。お客様は自宅の鍵を家族以外が持っている可能性があるという話をされて、とても不安になったといいます。とにかく今のままではいけないと考え当社へ鍵交換の相談となったようです。
お客様宅ではご主人も奥様もお子様もそれぞれスペアキーを持ち歩いています。各々がお仕事やパート、アルバイトもしているし、交友関係も広いことから、誰かを犯人として特定するのは不可能だと感じているようでした。犯人の検挙は警察に任せるとしても、今後も同じような被害が起こらないよう防犯対策はしなくてはなりません。お客様からはどのような鍵に交換すればいいか提案をしてほしいというご要望をいただきました。当社は年間数万件の鍵トラブルを解決しているプロの鍵屋です。当然あらゆる鍵にも精通しているので、お客様のご要望にあう鍵をお持ちしますと告げて、所沢市の現場へ急行することになりました。
現場へ到着後、お客様宅のインターフォンを鳴らすと、鍵を開ける音と共に、チェーンロックを外す音も聞こえてきました。昨日のことがショックで日中でもチェーンロックを外すことができないといいます。その気持ち大変よくわかります。自分以外の他人が家の鍵を持っている状況は、考えただけでもゾッとします。神経が過敏になってしまうのも無理はありません。早くお客様に安心していただけるよう今回当社がご用意した鍵をご説明していきました。
今回鍵交換を行う鍵はアルファ社がリリースしているFBロックという鍵になります。FBロックは防犯性の高いピンシリンダー錠を搭載したディンプルキーの鍵です。左右斜めに最大20本ものピンを配列されていて、鍵違い数は1300億通りという膨大な数字をたたき出す世界トップクラスの安全性能をもつ鍵です。また最大の特徴は鍵の先端にフローティングボールと呼ばれる直径1ミリの鋼鉄製のボールを埋め込むことで、不正に複製した鍵では鍵を開けることができない点です。フローティングボールを含めて複製することは、正規のメーカー以外はまず不可能なため、今回の被害のように知らない間に合い鍵が作られているという心配もなくなります。お客様もFBロックを気に入ってくださったようで、さっそく玄関の鍵交換を行いました。最後に付属のスペアキー5本をお客様にお渡しして今回の作業は終了です。今回は玄関の鍵交換のご依頼ありがとうございました。
