先日お伺いしたのは福岡市東区の建築事務所様でした。お電話をいただいたのはお昼を過ぎた午後2時ごろ、「会社にある金庫が開かなくなってしまったので緊急で開けてほしい!」ということでした。詳しいお話を聞いてみると、その建築会社では、膨大な量の建築物の設計図を管理しているということなのですが、CADを使ってデータ化された設計図以外に、昔ドラフターなどを使って図面を描いた紙の設計図がいまだにたくさん残っていて、紙の設計図は事務所の金庫に保管している状態だったそうです。業務の合間をみてコツコツとデータ化する作業は進めていたようなのですが、すべての図面をデータ化するには至っていないそうです。そんな中、昔建築設計を手がけた物件の改修工事のお仕事が入ったらしいのですが、その設計図はデータ化されておらず、金庫の中に入っている状態。なのに、現在金庫が開けられなくなっているということでした。金庫が開けられない原因を聞くと、プッシュボタン式の金庫の暗証番号が分からなくなってしまったということ。本日中には金庫の中の図面を確認しないとならないようで、緊急での出動となりました。
建築事務所の所在地は福岡市東区にあります。作業車に乗り込み和白通りを南下していきました。途中博多バイパスに乗り換えて、現場に到着したのはお電話から50分後のことでした。到着後、お客様にご挨拶をし、さっそく問題の金庫を拝見してみると、日本アイ・エス・ケイの耐火金庫KS-37EKです。KS-37EKは高さが64cm、横幅が37cmほどの大きさです。業務用金庫なのですが、このサイズの一般的な業務用金庫に比べると横幅がコンパクトになっています。そのため、なにかと手狭になりがちな会社の事務所スペースにも楽々入り置き場所に困らないのが特徴です。施錠タイプはプッシュボタン式と電子ロックの組み合わせで、耐火性能は1時間の耐火試験を合格している優れものです。
プッシュボタン式の金庫の解錠は今までもたくさん経験してきました。さっそく、金庫の解錠作業にとりかかります。プッシュボタン錠の暗証番号がわからない状態なので、暗証番号の解読をこころみます。プッシュボタンのカバーを外して、中にある基板をいじりながら番号の解読作業を続けること、60分ほどで、無事に金庫を開けることができました。
暗証番号を忘れてしまうことは誰にでも起こりえます。しかし金庫は大切なものをしまっておくものですから、いざ開けられなくなった時には大変です。金庫の暗証番号はただ覚えておくだけだけでなく、紙にメモしたり、パソコンやスマートフォンなどに記憶させておくことがおすすめです。もちろんそれらをなくしたり、データが消失してしまっては意味がありませんから、紙にメモした場合は、その保管場所をしっかりと決めておくことが大切ですし、データに記憶した場合は別のメディアにバックアップなどをすることが大切です。とにかく金庫の暗証番号を忘れないようにするために、日頃から番号の管理に気をつけてください。今回もプッシュボタン式金庫の鍵開けのご依頼をいただきありがとうございました。