先日は福岡県久留米市にて金庫の鍵開け作業を行ってきました。近年では地震による家屋の倒壊や火災、台風や大雨による洪水などの被害が多発しています。九州地方では地震はないと考えられていたのにあんな大災害も発生し、地域の防災意識もだいぶ変化してきました。防災意識が高まって最近増えているのが個人のお宅でも貴重品や財産を守ろうという動きです。通帳や印鑑などはもちろん、金品や貴重品を災害から守ろうとご家庭に金庫を備える方が増えているのです。今回はそんな金庫を使われているお客様からのご依頼でした。
お電話は土曜日の午後にいただき「家にある金庫の鍵が見つからないので開けられない。なんとか今日中に開けてほしい」というご要望です。くわしく状況をご説明いただくと、お客様は先の大災害で財産を失ってしまった人々などの報道を見て、他人事ではないと感じたそうです。そこで自宅にある貴重品を災害からも守れるようにと小さな金庫を購入したと言います。その金庫には貴重品や大切な書類などをしまっていたようで、必要な時に開けていたということでした。お客様のお話では今回新しく車を購入することになったらしく明日には金庫の中に保管しておいた印鑑や書類が必要とのこと。即日対応での金庫鍵開けとなりました。
金庫の大きさを聞いてみると、幅が30cmくらいで高さは15cmくらいの手提げ金庫で、シリンダー錠が一つだけついているタイプだといいます。一般的な手提げ金庫にしては大きいなと感じましたが、シリンダー錠タイプの金庫であればピッキングでの開錠が可能です。さっそく作業車で久留米市の現場へ向かいました。国道3号線を南下して筑後川を渡ったあたりで久留米インターチェンジ方面へ向かいます。そこから裏道を何本か経由してトータル40分ほどで到着することができました。
玄関で出迎えてくれたお客様とご挨拶をし、お宅へお邪魔しようとすると、金庫を持ってくるので玄関で作業をしてほしいとのこと。おそらく他人を家に上げるのに抵抗のある方のようです。お客様が持ってきた金庫を拝見するとセントリーのポータブル耐火保管庫1160という金庫でした。ポータブル耐火保管庫1160は近年需要が増えている手提げ金庫の耐火性能を向上させた製品です。お電話の時手提げ金庫の割には大きいなと感じたのは、このポータブル耐火保管庫1160は、手提げタイプにも関わらずA4サイズの用紙がすっぽりと入る大きさに設計されているからです。容量はトータル7リットルにもなり、ご家庭で貴重品を保管するには充分な大きさです。また、手提げ金庫では珍しい耐火性能を持っていて、表面にポリマー層を作ることで火災時にポリマーが溶けて蓋の隙間を密封するという構造になっているのです。これにより炎はもちろん、火災時の消化放水などによる水も金庫内には入らないので水からも大切なものを守ることができます。
シリンダー錠はフラットキーを採用していましたが、ピッキングでの鍵開け作業を行いました。作業自体は20分で鍵開け成功!お客様に最終的なご確認をいただきお仕事終了です。今回もご依頼をいただきありがとうございました。