この間はお急ぎの対応にて、横浜市青葉区のお客様から鍵交換のご依頼をいただきました。
ご連絡があったのは日も暮れた夜の8時ごろです。慌てたご様子で電話口で話すお客様から、今日中に玄関の鍵を交換できないか?という問い合わせでした。まずはどのようなトラブルの状況なのかをお聞きすると、お客様は横浜市青葉区にお住まいで、一人暮らしをされている社会人の男性の方でした。その日もいつも通り会社に出社しお仕事を終えて帰宅したところ、玄関の鍵にいたずらをされていることに気づいたそうです。どうやら鍵穴に接着剤を入れられたようで現在は家に入ることもできていないようすでした。怒り心頭のお客様にまずは落ち着いていただき、ご要望をお伺いしてみると、現在家に入れていないので緊急で鍵開けを行ってほしいということと、見たところ接着剤が完全に固まっている状態で今後鍵が使えるとは思えないということで、新しい鍵への交換をご希望でした。家に入れていない状態ですので、緊急での出動となります。まずは鍵開けの道具と、交換用の鍵を用意して急いでお客様のもとへ作業車を走らせました。
横浜市青葉区のご自宅へは厚木街道をひた走り、横浜上麻生道路を使って向かいます。途中多少の渋滞に遭いましたが、お約束したお時間以内での到着ができました。到着後お客様にご連絡して合流してみると、アパート玄関の前で力なくうなだれているお客様がいらっしゃいました。疲れ切った様子でつらそうだったので、すぐに鍵交換の作業に入らせていただきました。玄関の鍵穴はお電話でお伝えしていただいていたとおり接着剤でガチガチに固まっています。まずは、修理が可能かどうかを診断することにしました。鍵穴の状態を確認してみましたが、ここまで奥まで接着剤が入っていると分解・洗浄をしてもおそらく使えるようにはならないと判断し、速やかに鍵交換の作業にとりかかります。
鍵は交換をしてしまうので、いち早く鍵の開錠ができるドリリングによる鍵開けを行いました。鍵穴にドリルを挿入していき、シリンダー内部のピンを破壊していきます。ドアノブが完全に回るかどうか確認しながらの作業です。ある程度ドリルで掘ったところで、ドアノブが回り玄関を開けることができました。その後はドアから現在の鍵をドアノブごと取り除き、あたらしい鍵とドアノブを取り付けます。ここまでで今回の鍵交換作業はすべて終了です。お客様に新しく交換した鍵をご確認いただき合い鍵をお渡しして、現場を去りました。
私はこのようなイタズラをする人たちを許すことができません。鍵屋という商売をしているとこのようなケースは幾度も遭遇しますが、共通していることはイタズラをされた側の人は、ぶつけようのない怒りや悲しみを自分なりに消化しなければならず、心への負担は相当なものです。それに何もなければ今回当社にご依頼をいただいた費用もかかることはなかったのですから金銭面での負担も重たくのしかかります。このような心ないイタズラがこの世からなくなることを願うばかりです。