今回は東京都町田市にお住まいの方からご依頼をいただき、一戸建て住宅の玄関の鍵開け作業を行ってまいりました。
ご依頼の内容は現在お住まいの一戸建て住宅の勝手口のドアの鍵をなくしたので開けてほしいというものです。玄関の鍵ではなく勝手口の鍵を開けてほしいというのは珍しいご依頼です。玄関から入ることはできないのかお客様にお聞きすると、どうやら玄関はここ数年使っておらず、主にお家の勝手口から出入りをしていたということでした。そのため、玄関は施錠したまま、鍵を持ちあることともしていなかったため、勝手口の鍵をなくしてしまうと家に入れなくなってしまうという状況でした。お客様はお電話口で困り果てているご様子だったので、緊急での出動となりました。現場の住所は東京都町田市内です。今からなら30分ほどで到着できることをお伝えし現地へ向かいました。
ちょうど川崎市での鍵開け作業が終わったところだったので、その足で町田市に向かいます。鶴川街道に乗って県道19号線を経由して町田市内のお客様のもとへ作業車を走らせました。到着したのはお電話から20分後くらいでしょうか。お客様の携帯電話に到着のご連絡をしたところ、あまりの早い到着にびっくりされたご様子で、ご自宅から迎えにきていただきました。ご挨拶もそこそこに問題の勝手口の鍵を拝見させていただくと、美和ロック社製のディスクシリンダーが取り付けられていました。
美和ロック社製ディスクシリンダーは1990年代に爆発的にヒットしたディスクシリンダーシステムの鍵です。一説では日本の住宅で7000万世帯がこのディスクシリンダーを採用していた時期もあると聞きます。ところがディスクシリンダーの鍵はピッキングに対してとても脆弱で、空き巣や泥棒によるピッキング被害が多発したため、美和ロックにおいても製造中止になった鍵ですが、築年数の古い住宅などでは、まだ多くの住宅でこのディスクシリンダーが使われているといいます。今回のお客様もディスクシリンダーを長年使い続けていた方でした。念のため玄関の鍵もチェックしてみたところ、玄関もディスクシリンダーが取り付けられていたので、玄関と勝手口のどちらの鍵を開けるか尋ねてみると、玄関の鍵は今ではどこにあるのかも分からない状態なので、勝手口の鍵開けをお願いされました。防犯上の観点から問題があることをお伝えしたのですが、かたくなにご希望をされるので、今回は勝手口の鍵開けのみをさせていただくこととなりました。
ディスクシリンダーは廃版となった鍵ではありますが、こちらのお客様のようにいまだに使い続けている世帯が5000万戸あると言われています。ですので、ディスクシリンダーの鍵開けを依頼されることもまだまだ多く、かなり慣れ親しんだ鍵でもあります。ピッキングによる鍵開け作業はものの5分ほどで完了し、ドアが開くことをお客様にご確認いただき、すべての作業は終了しました。今回のお客様にはなるべく早く、防犯性の高い鍵に交換をされることをおすすめして現場を離れました。
