この間は東京都葛飾区にお住まいのお客様からのご依頼で玄関の鍵開けを行ってきました。
お客様は長年葛飾区に住んでいるという年配の男性です。お電話はお昼を過ぎたころにいただきました。お客様は葛飾区で小さな商店を経営されている方で、その日もお仕事のために店舗に出ていたそうです。夕方過ぎにお店を閉めて帰宅したところ、開けられるはずの玄関の鍵が開かなくなっていたそうです。鍵はちゃんと持っているのですが、鍵穴に差し込んでも回らないという状態だそうです。おそらくシリンダー内部の不具合が原因と考えられます。とりあえず玄関の鍵を開けて、ついでに鍵の調子も見てほしいということで出動となりました。お客様からお住まいの住所と連絡の取れる電話番号を伺った後、作業車で現場に向かいます。
現場は葛飾区の住宅街です。国道6号線を中川方面へ向かい、柴又方面へ裏道を使ってひた走ります。途中多少の交通渋滞はありましたが、裏道を使うことでうまく渋滞を回避することができました。現地へ到着すると、お家の庭先で待っていただいていた男性と合流します。ご挨拶もそこそこにどのような鍵の不具合が起こっているのか詳しくお聞きしました。
男性がお住まいの住宅は築年数もそれなりに経過した建物です。玄関に取り付けられている鍵は美和ロック社製のURシリンダーであることがわかりました。このURシリンダーは結構古いタイプの鍵です。美和ロックにはU9シリンダーという代表的な鍵がありますが、こちらのURシリンダーはそのU9シリンダーをリバーシブルキータイプにした鍵のことです。U9はもともとリバーシブルタイプではなかったため、使い勝手を向上させたものがこのURシリンダーです。もちろん鍵の性能はU9と同等なので防犯性は高く、ディンプルキーではなく、ギザギザの鍵であることも特徴のひとつです。
早速鍵が回らなくなってしまった玄関の鍵穴をルーペでチェックしていくと、シリンダー内部に埃と思われるものが入り込んでいることが分かりました。鍵が長年使用し続けていると錠前の内部にちりやほこりが蓄積することがあります。多少の蓄積では問題ないのですが、ちりも積もればなんとやらで、とうとう不具合を起こしてしまったということでした。まずは、ピッキングによる玄関の鍵開けを行っていきます。URシリンダーはロータリーシリンダー方式をとっているため、バンピングなどの不正解錠には強いものの、ピッキング性能は最新のディンプルキーには叶いません。専用のピッキング道具で10分ほどで鍵開けに成功することができました。このままではまた、いつ鍵が回らないという不具合が起きかねませんので、URシリンダーを取り外してシリンダーを分解後、中身を綺麗に洗浄させていただきました。これでしばらくは鍵の不具合も大丈夫でしょう。お客様に鍵の回り具合も確認していただき、すべての作業は終了です。思ったよりも早く鍵のトラブルが解決したので、お客様も大変喜んでおられました。この度は玄関の鍵開けと洗浄のご依頼ありがとうございました。