皆さんも普段からコンビニエンスストアなどをお使いになると思います。コンビニやファミレス、ネットカフェのように24時間営業をしている店舗ではその日得られた現金収入などを一時保管するために金庫を設置している店舗も少なくありません。その中でも便利なのが投入金庫と呼ばれるタイプ。このタイプの金庫はその名の通り物を入れるときは金庫に投げ入れる仕様になっています。金庫自体が上部と下部の二層に分かれていて、メインの金庫は下部に設定され、上部には投入口が設置されているケースが多いです。上部の投入口にもちゃんと扉が設置されていて鍵で施開錠を行いますが、下部の金庫には上部よりも防犯性の高い鍵やダイヤル錠などが設置されているケースが多いですね。
投入金庫は金融機関の営業時間外に集金が必要な業種などには最適な金庫です。コンビニなどはその最たるお店で、その日の売り上げを定期的に金庫に投入して集金する管理者がまとめて現金などを徴収していく体制をとっている店舗もあります。
今回金庫の鍵開けをご相談いただいたのは、大阪府堺市堺区にあるコンビニのスタッフからでした。お電話をいただいたのは深夜のことです。少し震えるような声で「お店にある金庫を開けたいのですが今から来れますか?」といいます。なんでも深夜に受け付けてくれる鍵屋さんがなく、最終的に当社へたどり着いたみたいです。また断られるのかと半ばあきらめムードだったようですが、当社は深夜でもすぐに駆けつけられますとお応えすると、「本当ですか!?」と驚いていらっしゃいました。事情をお聞きすると、お電話口の方はその日シフトで出勤していたアルバイトさんということでした。本当なら店長もいるはずだったのですが、インフルエンザで倒れてしまって店長が不在の時に本部の集金のタイミングが来てしまったということでした。お客様はアルバイトで金庫の暗証番号などは分からず、店長にも聞くこともできないため、なんとか集金が来るまでに金庫の鍵開けをお願いしたいということ。緊急での出動となりました。
堺市内へは深夜のため20分ほどで到着し、コンビニの事務所へ案内していただくことに。拝見するとサガワ製の耐火投入金庫PC90Nでした。ダイヤル錠とシリンダー錠の2重ロックタイプのPC90Nのダイヤルは100万変換ダイヤルといって難易度の高い鍵開けが求められます。幸いディンプルシリンダー錠の鍵は持っているということで、ダイヤル開錠のみの作業となりました。専用の工具をセットしてダイヤルの暗証番号を解読していきます。集金までには1時間ほど、ギリギリの時間でしたがなんとか無事にダイヤル開錠に成功することができました。アルバイトさんが持っている鍵をお借りして、鍵とダイヤルの2重ロックを開錠します。最後にお客様に金庫が無事に開くことを確認してもらいました。集金までに開けることができて本当に良かったです。今回も金庫のダイヤル開錠のご依頼ありがとうございました。