皆さまの中にもコクヨというメーカーをご存じの方は多いのではないでしょうか。コクヨは文房具やオフィス用品のメーカーのイメージが強いですが、実は金庫も優秀な製品をたくさん作っているんです!今回トラブルを解決してきたのは、そんなコクヨ製の金庫の鍵開けです。
お客様は神奈川県藤沢市にあるラーメン屋さんからでした。お電話をしてくださったのは店長様からで、店舗に置いてある金庫が開けられないので緊急で鍵開けをお願いしたいというものでした。詳しく状況をおうかがいしてみると、そちらのラーメン店では当然ながら現金での売り上げがほとんどで、以前は毎日銀行が開店する時間に前日の売り上げを口座に入金していたそうです。ところが最近では作業効率を高めるため、事務所に金庫を導入し数日分の売り上げを金庫に保管して数日おきに入金をしていたそうです。ところがお客様は設定してあるダイヤルの暗証番号のメモをとらずに頭で覚えていただけだったため、つい忘れて金庫を開けられなくなってしまったということでした。たしかに昔と違って今の世の中は暗証番号だらけです。すべての暗証番号を正確に管理するのは面倒に感じてしまうこともあると思います。しかし金庫の用途を考えると、そこに使用している暗証番号は最優先で管理しておかなければならないものです。今回は金庫を導入してからまだ日が浅かったのも手伝って、忘れるはずはないと思ってしまったのでしょう。お客様のご要望は明日の朝には必ず銀行に入金しなくてはならないというご事情だったので、その日中の金庫鍵開け作業となりました。
お伺いしたかぎりでは、金庫の大きさは高さが約80cmで横幅が約60cmほどということでした。ダイヤル錠の他にシリンダーキーが設置されている金庫で、メーカーはコクヨです。暗証番号は4桁をあわせるタイプとのことなので、4枚座タイプのダイヤルと判明しました。
金庫の鍵開け道具を作業車に積み込み、緊急で藤沢市内のラーメン店へ向かいます。現場までは藤沢街道を南下後、藤沢バイパスに乗り換えて行くことで30分程度で到着することができました。営業中のラーメン店へお邪魔すると、人気のラーメン店のようでお昼もとっくに過ぎているのにお客様はたくさんいらっしゃいます。店長様の案内で事務所に入ってみると、部屋の隅に問題の金庫が置いてありました。今回鍵開けを行う金庫は、コクヨ製の耐火金庫ビジネスセーフHS-232TKF1NNです。ビジネスセーフシリーズはダイヤル以外にもテンキー、指紋照合、ICカードといったタイプのシリーズがあり、使い勝手によって選べる豊富なラインナップが特徴です。また、ダイヤル錠は左に2回、右に3回などといった煩わしい操作を簡略化して、360度の範囲内で4桁の番号を合わせることができる便利な代物です。今回は暗証番号忘れということで、金庫に聴診器を当てながら、ダイヤル錠の開錠を行っていきました。4桁の番号が分かるまでに60分ほどのお時間をいただきましたが、無事に鍵開けに成功!最後にメモした暗唱暗号を店長様にお渡しし、大切に管理してくださいとお伝えして現場を後にしました。